ご利用者の声

今まで消える事ばかり考えていた私の「心」が少し踏み留まった感じがします。

「かいつぶりセンター」オープン時、三日月知事やテレビ局が来るので会社の仲間とひやかし半分で参加する事になっていました。それが、急きょ再検査日となり、その結果オープン日が私の「がん告知日」となってしまいました。告知、検査、数値、医療用語、手術などは冷静に受け止められるのですが、年取った母、長い付き合いの友達夫婦には言えませんでした。そう、「心」の問題です。たぶん家族にも理解出来ないと思います。
家族の前で泣く事も出来ず、平気な振りをして、どんなにしんどくても助けてもらえない。濃いサングラスをかけ、車を飛ばしながら、一人で寝る時、涙があふれて止まりませんでした。今まであまり泣く事が無かったので、その分の涙が出ていると思うくらい次から次へ枯れる事を知らないかの様に流れました。手術が怖いとか、死ぬのが怖いとかでは無く、自分の存在が、家庭の食事の場面から、会社、仲間との集まり、定例の会合から無くなる、それを考える事が辛かったです。
手術前の検査も全て済み、何となく主人に誘われ「かいつぶりセンター」に寄ってみました。スタッフの皆さんが優しく私を受け入れてくださり、暖かく穏やかに時間の流れている場所でした。今まで消える事ばかり考えていた私の「心」が少し踏み留まった感じがします。私の様な考えの人や、パワフルに生活している人、もっと悩んでいる人など、沢山の会員さんが集まり何時行っても誰か居て、お茶など飲みながら悩み事を話し合ったり、色々な話題で盛り上がったり、その延長上に何か考え催し物を開催出来る仲間が出来たら素敵だろうなと思います。沢山の人の輪を繋ぐ場所として「かいつぶりセンター」が広まる事を期待してます。

Sさん 60代(♀)